ブログ更新お久しぶり。
そして映画のレビューも久しぶり。
公開から少し経ってしまいましたが、シン・ウルトラマンようやく観に行くことができたので忘れないうちにレビューします。
なお、盛大にネタバレが含まれるのでまだ見ていない方はご注意を。
目次
映画「シン・ウルトラマン」
シン・ウルトラマンとは?
シン・ウルトラマンは言わずとしれたあの「ウルトラマン」を企画脚本総監修・庵野秀明、監督・樋口真嗣という「シン・ゴジラ」のタッグで新たに作り直した映画です。
シン・ゴジラのときは庵野秀明が監督だったので、庵野秀明監督作品だと勘違いしてる人もいるみたいですね。
シン・ウルトラマンとはいえ「帰ってきたウルトラマン」とは関係がなく、ベースは初代ウルトラマン。
ウルトラマンのデザインも至ってシンプル。
出てくる怪獣やエピソードはウルトラQなどのものも含まれます。
普通のウルトラマンと違う?
大体のあらすじはこちらの映画「シン・ウルトラマン」公式サイトを見てもらうとして、今作の特徴的な部分を上げていきたいと思います。
ウルトラマンのデザインが……
ウルトラマンのデザインは基本初代ウルトラマンなんですが、決定的に違う点があります。
それはカラータイマーがないこと。
どうも庵野さんが初代ウルトラマンのデザインを手掛けた成田亨さんの初期デザインでいきたかったみたいですね。
カラータイマーはウルトラマンの活動限界を知らせるエネルギーメーターの役割。
今作はカラータイマーがない代わりに、エネルギーがなくなってくると体の赤い部分の色が緑色になっていくという設定。
他にも今作はウルトラマンが着ぐるみではなくCGになったことで、目玉の覗き穴や背中のジッパーなどがなくなり、本来再現したかった光の巨人になっているようです。
科学特捜隊ではなく禍特対
ウルトラマンに欠かせない科学特捜隊(通称・科特隊)。
シリーズで名前は変われど、主人公のウルトラマンが人の姿でいる時に所属している防衛隊ですね。
は今作では禍特対(禍威獣特設対策室専従班)となっています。
TVシリーズと大きく違うのは、この禍特対基本的に戦闘しません。
政治家と国の様々な機関や自衛隊などとの取次役みたいな感じ。
ウルトラマンの戦闘シーン以外では殆どがこの禍特対メンバーの会話が中心になっていて、これは後で詳しく書きますがちょっと気になる点がありました。
立て続けに出現する禍威獣や外星人
肝心のウルトラマンが戦う怪獣(今作では禍威獣)や外星人ですが、上映時間2時間弱の中に10数体出てきます。
初めて地球に現れた禍威獣はTVシリーズ「ウルトラQ」に出てきた怪獣達。
初期の禍威獣は人類だけでなんとか駆除していた設定で、手に負えなくなってきたときに現れるのがウルトラマン。
TVシリーズのオマージュで言葉巧みに人間をだまし地球を乗っ取ろうとする詐欺師のような外星人が立て続けに2人(2体?)現れます。
ストーリーのバランス的に連続して詐欺師的な宇宙人を出すのはどうかな?と思いましたが上映時間を考えると仕方ないのかな?
噂ではありますが、このシン・ウルトラマン続編を作る計画もあるようなので、そんなにエピソードや禍威獣をいっぱい詰め込まなくても良かった気もしますね。
感想と気になった点
で、肝心の映画を見ての感想ですがまあまあ面白かったです。
今作どうしても制作陣がほぼ同じ、シン・ゴジラの出来と比べられる事が多いと思うんですが、それも含めて気になった点を書いていこうと思います。
作品の雰囲気がシン・ゴジラ的だけど物足りない
脚本が庵野さんなのでシン・ゴジラのときと同じように、禍特対や政治家の会話が多い。
ただシン・ゴジラは単調になりがちな会話シーンを細かいカット割りと膨大な会話量で観客を惹きつけていたと思うんですが、今作では同じような会話のシーンでも何か単調に感じました。
予め劇場にいくまえにメイキングを放送していたのを視聴していたんですが、スマホを使った撮影や役者同士でカメラを向け合った撮影をして、今までではなかったアングルでの撮影を狙った的なことをやってたんですが、それが単調になりがちな会話を補完してたかどうかというとウ~ンと思ってしまいましたね。
何かこじんまりとした感じ
立て続けに怪獣に襲われて山や変電所や街が破壊されるんですが、なにか大事件という感じがしないんですね。
人が逃げたりするシーンもあんまりないですし。
日本でしか現れない禍威獣や、日本政府や禍特対に接触してくる外星人の様子はまだいいとして、海外ではこんな噂になってるとか各国の対応なんかが映像なしで役者のセリフの中でしかほとんど出ないのも気になりました。
テレビシリーズの特撮モノならそれでもいいんでしょうけど、シン・ゴジラやシン・ウルトラマンといった作品は、現実世界に実際にこのようなことが起きたら国や市民はどういう行動や対処をするかっていうリアルシミュレーション的な作りを狙っているわけですよね。
でも今作どうもリアル感があまり感じられなかった。
話を詰め込み過ぎなところもあるし、リアルとファンタジーのバランスがなんか悪い感じがしました。
ラスボスはやっぱり使徒!
今作ラストの敵は同郷のウルトラマンであるゾーフィーが地球を破壊するために用意したゼットン。
テレビ版ウルトラマン最後の敵だった宇宙恐竜ゼットンですが、映画では恐竜ではなく破壊兵器。
庵野秀明ファンなら多分、あのゼットンをみて「あ、使徒だ」と思ったはず。
見た目完全に使徒。エヴァンゲリオンの使徒。
ホント使徒好きだな庵野さんw
庵野さんファンとしては笑っちゃいましたねw
太陽系まるごと破壊できるでっかい火球を発射しようとするのをウルトラマンが止めようとします。
ま、最終的にどうなるかは劇場で確かめてください。
この作品、見るべきかどうか
興行的も悪くないみたいですし、SNSとかでもあまり悪い噂はみかけませんでしたのでそれなりに期待して観にいったわけです。
個人的にはそれなりに面白かったです。
昭和のウルトラマンファン、庵野秀明ファンは観ておいて損はないと思います。
ただシン・ゴジラのときほどのインパクトはないかな。
円谷プロや初代ウルトラマンのオマージュが詰め込まれた作品だとは思うので、この作品を観たあと再びテレビ版の初代ウルトラマンを観ると楽しいと思います。
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